「君の名は。」(J2 ver.)

※この記事は「北海道コンサドーレ札幌 Advent Calendar 2016」の企画に参加して書いたものです。
※本ブログについては、前口上をご参照頂けると幸いです。
※この記事は全て架空のものであり、実在する映画・チーム・選手・サポーター等とは一切関係ありません。
 関係ありそうに見えたとしても、気のせいです。
※映画のネタバレは一応していません。


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 あぁ このまま僕たちの声が 世界の端っこまで消えることなく
 届いたりしたらいいのにな
 
 そしたらねぇ 二人で どんな言葉を放とう
 落ちることない昇格を 二人で「せーの」で 願おう

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「J1くん、J1くん、覚えて……ない?」

朝、目が覚めるとなぜか泣いている。こういうことが、時々ある。
そして、見ていたはずの夢は、いつも思い出せない。
気づけばいつものように、そのリーグを眺めながら、
だれか1部を、1部リーグだけを、探している。


【場面1】
#「なんか、去年のJ2さん、まるで記憶喪失みたいやったよ。
  だってあんた、去年は群馬も岐阜も愛媛も行かなかったって。
  やたら監督も交代させまくるし、なんかずっと負けっぱなしやったし。」
J2「ええええ! うそ、ほんと!?」
♭「ちゃんと祖母ちゃんにお祓いしてもらったんか?ありゃゼッタイ狐憑きやぜ。」
J2「なんか、ずっと変な夢を見とった気がするんやけど...よく覚えとらんなあ。」


【場面2】
♭「なあ、帰りに專スタにでも寄ってかんか?」
J2「え……、專スタあああ!?」
J2「この村にそんなの出来たの? 6万人収容で、ACLライセンスがもらえるやつ?」
♭「いや、J2ライセンスしか無理。屋根がないしトイレも足りないしね。ビジョンは白黒やし。」
J2「しかも、最寄駅からバスで30分以上かかるじゃないのよ。」
J2「帰りのバスは2台だけ? で、1時間以上待たないと2便目が帰ってこない?」
J2「新幹線の時間があるからタクシーで帰るわよ。 え、10台しか居なくてもう全部埋まったって?!」


【場面3】
J3「お姉ちゃん元気だしないよー。いいにん、代表監督が視察に来なくなったことくらい。」
J2「アマチュア契約のお子さまは気楽でええよな。」
J3「そうや!いっそご当地アニメとコラボして、1部リーグ行きの資金にしたら!」
J2「…あんたって、すっごい発想するな。」
J3「スタジアムの前面にでっかいパネル作って、受注生産でコラボユニとかも作ってさ。きっと売れるわ!」
J2「うーん、やっぱダメ!チームカラーをクリムゾンレッドにする方が儲かるわよ。」

J2「もうこんな四国と九州ばっかりのリーグいややー!
  来世は1部の強豪クラブにしてくださーい!」



【場面4】
*「おい、J1!まさか後半20分から来るとはね。メシ行こうぜ。」
*「迷ったぁ?お前さあ、どうやったら日産スタジアム行くのに道に迷えんだよ?」
J1「俺、楽しかったんやよ。なんかお祭りみたいに華やかやね、1部リーグって。」
*「なんか、お前なまってない? でさ。今日の放課後、新しく出来た專スタ行かねえ?吹田スタジアム。」
J1「せ、せ、專スタぁーーー?!」

*「座席とピッチの距離感がいいねえ。」「ああ、相手GKも簡単に野次れるな。」
J1「こ、この建設費で、俺10年は暮らせるんですけど!」


【場面5】
これってもしかして、本当に……
J1「俺は夢の中でこの女と」
J2「私は夢の中であの男の子と」
J1&J2「入れ替わってる!?」

J2「J1君は都会に住む強豪クラブで」
J1「ど田舎クラブのJ2との入れ替わりは不定期で、数年に一度、ふいに訪れる。」
J2「私たちが入れ替わるのは、数年に一度、彗星が降った翌年。大抵は1年で入れ替わりは終わる。」

(参考資料)
・1997年:パナマノカイジン彗星
 「翌年は14位だったのに、リーグのクソ制度のせいで降格したよ」
・2000年:ネンレイサショウ彗星
 「朝起きたら、肩が反対になってたよ」
・2007年:ミソラーメンダイスキ彗星
 「翌年も1人で16点取ったけど、ダントツで降格したよ」
・2011年:ジオゴカラス彗星
 「翌年は様々な(ワースト)記録を打ち立てたよ」
・2016年:トリオデサンバ彗星
 「ボキン、ボキン、ボキーン!」


【場面6】
J2「入れ替わっていた時の記憶は、目覚めるとすぐに不鮮明になってしまう。」
J1「それでも、俺たちは確かに入れ替わっている。なによりもマスコミの反応がそれを証明している。」

J1「そこで俺たちは、お互いの生活を守るため必要なルールを作った。」
J1「・金のためならリーグを半分に割ろう。開催時期も逆にしよう。
  ・アウェーは完全隔離して、美味しいもつ煮込みは食べさせない。
  ・陸上トラック部分ならF1マシンが走ってもOK。」
J2「・遠征は試合を見るものではなく、スタグルと観光を楽しみにすること。
  ・親しい友人には中指を立てて挨拶をしよう。
  ・サッカーの内容よりも勝ち点と昇格と収益が大事。人生の基本でしょう!?」

J1&J2「それなのに、あの女(男)は!」

J2「チーム強化費20億円!?私そういうキャラじゃないんだってば!」
J1「J2てめえ、人の金無駄遣いすんな!シーズン中に外国人総取っ替えすんじゃねえよ!」
J2「ちょっとJ1君、この移籍オファーなに!?なんで中国のクラブに若手選手売ろうとしてんの!?」
J1「お前、俺にクラブ運営任せた方が儲かるんじゃね?」
J2「うぬぼれないでよね、親会社がなきゃ単年度黒字にも出来んくせに!」
J1「お前だって赤字じゃねえか!」

J1&J2「俺(私)は、儲かってないんじゃなくて、先行投資をしているの!」


【場面7】
M「J1くん!ごめん、待った?」
J1「うわああ、水戸先輩!…今、来たとこっす。」

J2「明日は水戸先輩と2部リーグデート💓
  私が行きたいデートだけど、もし不本意にもJ1君になっちゃったとしたら、ありがたく楽しんでくること。」
J2「とはいえ、どうせ君は2部リーグなんか来たことないでしょう。だから、J1君のために厳選リンク集をそろえてあげました!」
  LINK1:資金力8位のワイが自動昇格&優勝GETした件
  LINK2:人生で1回も昇格したことがない、そんな君のための忍耐術!
  LINK3:もう2部リーグ舐めてると思われない! 愛されダンマク特集
J1「…なんか俺、あいつにすげえ舐められてる気がするんですけど…。」
J2「デートが終わる頃には、ちょうど空には彗星が見えるね。
  明日が楽しみ💕」

散々だった今日の結果は、次に入れ替わった時に伝えればいい。そう考えていた。
でも、この日以降もう二度と、俺とJ2との入れ替わりは起きなかった。

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【場面8】
※「ニュースをお伝えします。グランパ彗星は2017年に2部に最接近する見込みです。
  日本の各地でも、肉眼でその姿を確認することができます。」
J2「なあなあ、見えるよ!彗星綺麗やね~。あ、二つに割れた!」


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 やっと眼を覚ましたかい それなのになぜ1年で戻ろうとするんだい
 「遅いよ」と怒る君 これでもやれるだけ粘ってきたんだよ

 章男が小倉を呼び込んできたんだよ

 君の遠征費や糞試合だけで胸が痛いよ
 同じ時を吸い込んで繰り返すよ
 すぐ裏の畑から臭う その堆肥(こえ)に
 生まれてはじめて 何を言えばいい?

 君の前前前前前前前年から僕は 君を探しはじめたよ
 そのぶきっちょなフロントをめがけて やってきたんだよ

 君のチームが全然全部なくなって チリヂリになったって
 もう迷わない また1から千葉愛を探し始めるさ
 むしろ0から また革命をはじめてみようか

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